2011年5月1日日曜日

ポカラ・うールルン滞在記

5月1日
朝4時半に起きて、ホテルの屋上からアンナプルナの姿が拝めるかと期待していたが、生憎の曇り空。
余程の快晴ではない限りホテルからはヒマラヤの山々を見ることは難しそうだ。
仕方なくもう一眠りしてから、近くにあるWORLD PEACE PAGODAまで散歩に出かけた。このパゴダに行くにはフェワ湖で350ルピー払ってボートに乗り対岸まで向かう。そこから山登りとなる。急な石で作られた細い道をひたすら登るだけ。10時半でも日差しが強くて汗が出まくる。軽い気分で来てしまったのを後悔した。普段の不摂生に加え体力も落ちているのに山登りなんてするんじゃなかった・・・。
山登りは後悔して途中で引き返すのも大変だし、前に進むしかない。
休み休み登りながら1時間程度で山頂まで来た。山頂からはポカラの街が一望出来る。本当ならその向こうにアンナプルナの山々が見えるはずなのだが、雲が多くて残念。
この白い仏塔は日本の寄付によって建立されたものだそうだ。山頂を暫くブラブラしてチャイを飲んで休憩をいれ、帰り道に向う。
下山はホテルのオヤジのオススメで、ポカラの街とは反対に降りてバスで帰ってくるのがいいよ。と言われたので、その通りにしてみた。
一本道なので誰も間違えないとは思う下山道を歩いてると、雲行きが怪しくなってきた。雷もゴロゴロいい出している。雨も振り出した・・・。結構本降りだ。
こんな山の中で一人ぽっちでずぶ濡れで下山することになろうとは思わなかった。更に、山の中で金属物を身につけているのは私だけだ。雷に打たれたらどうしよう・・・。かなり不安になってきた。しかも歩いても歩いても雨宿りできそうな建物や民家がない。わー。もう焦ってきた。30分位雨に打たれながら下山していると、道の下に建っている民家が見えてきた。家の前には中学生位の男の子がこっちを見て手招きしている。
「雨宿りしていきなよ。」ってな事を言っている様だ。英語を話せる様なのだが、発音が聞き取りにくいので、言っている様に感じたわけだ。こう言う時は人間、都合のいい方に解釈しちゃうのかもね。
流石に中にいれてもらうのは躊躇したのだが、あとから妹らしい女の子とお母さんも出てきて、休んでいきなさいとお誘いされた。
ついつい甘えてしまって、軒下で休ませてもらうことにした。家族みんなが英語を話せるらしく、妹さん特製の甘〜いチャイを頂きながら日本の事や学校で習っている事を話したりした。
しかも、お母さんがパンを焼いてくれてご馳走してくれた。チャパティのような薄い焼きたてのパンにハーブと大根のような漬物をのせて頂く。ちょっとしょっぱかったが、焼きたてのパンの暖かさと激甘のチャイで、ずぶ濡れで雷にビビっていたさっきまでの自分が消え去っていた。

なんか、もう感動しかできない。なんか家族っていいなぁ。
つかの間の雨宿りだと決め込んでいたのだが、居心地が良くて2時間ほどお邪魔してしまった。
この出会いがネパールをより近い国にしてくれた気がする。

なにも行動せずに、近くの店で飲み食いしていればこんな事は体験できなかっただろうし、
雷雨にならなければ、あんな不安な状態にもならなかっただろうう。
現地の人から休んでいきなさいと言われても警戒心が強ければ断わって下山してしまっただろう。こういうのって運だよなぁ。
やっぱり、一人旅はイイ。

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